レイヤーさんは写真をどのくらい貰えるのか(後編

コスプレ

先日このようなツイートが流れてきた。

まず率直な印象として写真を送ってあげてほしい(私ではなくみんなのため)と言いつつ
「野良カメラマンへ」。これがまあまあ台無しにしている。

「ぼっちレイヤーへ」と変わらない。自分で「野良です」「ぼっちです」と言うのはいいが
他人に言われてどう感じるか?そういうところだ。



ひとつ前の記事でレイヤーさんの世界を描いたけど、一方、昨今のカメラマンはどういう世界か。

一生懸命お金をためて高い機材を買い集め「ぼくも写真上手くなるぞ!」とイベント撮影を
始めたものの、写真を自分で使えば「許可した覚えはありません!」とキレ散らかされ、
写真は意図しない加工が施された挙句自分の名前を明記され「私をいいね!してね!」と。

※攻撃的なレイヤーさんばかりではなく「すみません、私は無加工ムリなので
 削除していただけますか?お願いします。」というレイヤーさんもいらっしゃいます。

これはぼく自身、一時期めちゃくちゃ自己肯定感を削られて「何なんだこの世界は」
「ぼくの写真には価値は無いのか!?」と感じた時期があった。

写真を加工されるのがそれほど嫌なわけじゃないけど、モヤモヤした感情。
次第に「撮影しても自分に自由はない」となり、せっかく知り合えたレイヤーさんをちょっと
嫌いにもなった。

でもこの流れは2017年ごろから次第に加速したように思う。
同じ頃、ブログをやめてしまったカメラマンやイベント撮影をもやめてしまったカメラマンが
増え始めた。正確な理由を聞いたわけじゃないけどお察しだ。
みんなレイヤーさんにイキられるのが嫌で「撮っても楽しくないな」となってしまうのだ。
実際いわゆるカメコブログはほぼ全てが2019年あたりで更新が止まった。
コスプレ・ポートレートのブログは事実上の絶滅危惧種となった。

※2020年新型コロナでイベント自体がなくなったこともあるかもしれない。




また、レイヤーさんが名刺を印刷しないようになって、スケッチブックにCN(コスネーム)を
表記するようになったけど「写真はtwitterのDMにお願いします」と書くようにもなった。

ぼくは「じゃあお写真はDMで送りますね」と伝えているが、レイヤーさんによっては
「DMで送るのは許可するがお前が写真を勝手に使用するのは一切認めない!」
「私は好きなように加工して自由に使いますけど!ね!!!!」

という意味もあるように思う。
ぼくはそう捉えてはいない。
実のところ「写真をDMで送ってほしい」という要望にすぎず、何かを禁ずる文言ではないのだ。

このあたりはコスプレ界隈のマナー・常識みたいに思っている人もいるように感じることがあるが、
ぼくにとってはレイヤーさんの勝手な思い込み程度のものでしかない。
「お前がそう思うんならそうなんだろう。お前ん中ではな」と。
そういう人達がいてもいいけどそう思わない人がいてもいい。正解は人それぞれ。






レイヤーさんは「写っているのは私!勝手に使わないで!」と言い、
カメラマンは「撮影したのは俺!勝手に加工して俺の名前を使ってんじゃねえ!」と。
イベントはレイヤーさんだけのものではないし、カメラマンだけのものではないはずなのに
エゴとエゴがぶつかり合う戦争になってしまったように思う。


怒られ慣れていない男性は、こういう時に真に受け過ぎてポッキリ折れてしまうだろう。

結果、写真を送らないカメラマンは増えるだろうし、せっかくカメラを始めた人も続かない。
イベントでいい写真を撮れる人が育たない。挙句「野良カメラマンへ」なのだ。

そりゃ写真が貰えなくなるわけだよ…。

現実はいつだって自分自身で作り出すもの。
レイヤーさんは自らの行動の結果、写真が貰えなくなったに過ぎない。

また、カメラマンによっては「あなたが私に使用を許可しないなら、私も写真の無断使用を許可しない」
と言い出してもおかしくはない。これが一番いい解決方法とは思わないけど、これはこれで
カメラマンの考え方として理がある。ある意味対等だ。

頑張って働いてお金をためて機材を買って、撮影・現像した写真…言わば渾身の作品を
当たり前のように加工され(イジられ)、それを自分が撮影したものとして公開される。
釈然としない人がいてもおかしくない。


ぼくたちカメラマンの気持ちは置いてけぼりにされてしまった。
レイヤーさんが「SNSで写真を発信して楽しみたい」と思うように、カメラマンもまたそう思うのだ。
「自分の撮影技術を発信したい!」と。
きっと多くのカメラマンが「この世界ギスギスしちゃって面白くないな」と感じるようになったのさ。



ただ、中にはそういう風潮を察知したのか「みんなも写真を好きに発表したいよね。
変顔じゃなかったら好きにしていいよ。私ばっかりじゃズルいよね。」
というレイヤーさんも
増えてきたように思う。
許可する・しないでDMを往復するのが面倒なのかもしれないし、ただ気にしていない
だけなのかもしれないし、知名度が上がることで満たされるのかもしれない。

このような現状の中でカメコブログを再開し、これを続けていくのは簡単じゃないかもしれない。
でも僕は悪意があってやっているわけでもないし、常に工夫し、模索し続けている。



ぼく自身、無闇に他人と揉めたいわけじゃないけど、自分自身の気持ちも大切にしようと決めて
ブログの再開に至った。
もちろん「写真を使ってほしくないです」というレイヤーさんの写真はすぐに削除するけど
100%全員に好かれようとする生き方は捨てている。

発信が好きだし、コスプレ・撮影の文化を閉じた世界にしてしまうのもまた良くないと思う。


怒られてもいいし嫌われてもいい。危険でも図太く生きることを選んだ。
多くの人が自分の正しさで殴りたいし100%真っ白な世界を求める時代だけど、ぼくは75点でも
100点満点。グレーがあってもいいと思ってる。
人に迷惑をかけたら謝ればいいし、許してくれなかったらサヨナラしてもいい。
世の中のルール・マナーの全てを守らなくてもいいのだ。



実際のところ、ぼくは写真使用の許可を撮っていないことがある。もちろん許可を取った方がいい。
でもぼくはそういう「ほうれんそう(報告連絡相談)」みたいなものが苦手な人間なのだ。

世の中には社会人として必須のスキルみたいなものがいくつかある。「報告連絡相談」以外にも
挨拶や日常会話、遅刻をしないこととか。そういうものの中でとにかくほうれんそうが苦手。
DMで「写真加工してもいいですか?」と聞かれるのも煩わしい。
苦手だから仕方がない。それだけのこと。

でもこれは、みんなそれをコスプレ写真の世界でやるのが面倒くさいのではないだろうか。
だからこそコスプレブログが消えていったのでは。

逆にレイヤーさんもカメラマンに「お写真加工していいですか?」「twitterで使っていいですか?」と
一枚一枚確認したいだろうか?
もしカメラマンが「私の撮った写真を加工して無断でtwitterで使用するのは不愉快です。
マナー違反です。許可しません。」
と言い出したら嬉しいだろうか?

※もちろん大抵のカメラマンは自分の写真でレイヤーさんがいいね!をたくさん貰えたら嬉しいと
 思っている。

レイヤーさんにはレイヤーさんそれぞれの正しさ・希望があるんだろうけど、そのすべてをカメラマンが
100%理解できるわけじゃない。
他人に完璧を求めがちな世の中だけど、人間完璧じゃなくてもいい。
自分にも他人にも完璧を求めすぎる・期待しすぎるのを、ぼくはやめた。
正しさは人それぞれ。楽しく生きることのほうがぼくには重要だ。

人は世間体を気にしすぎると自分の人生を生きられなくなってしまう。

【日本一の禅僧が語る】図太くなれる禅思考【答えは禅にある】



重加工必須のレイヤーさんも、せめてカメラマンに攻撃的なDMをしないであげて欲しい。
カメラマンのみんなはそれほど聞き分けのない人間じゃない。
ただ普通に「私の写真は消して欲しい」と強い感情を乗せずに伝えればわかってくれるし
相手のメリットを考えてあげれば、きっともっといい写真を撮って送ってくれる。


ぼくの考え方だけが唯一の正解ではないし、100%の理解は得られないかもしれないけど
カメラマンのみんなにもあなたと同じように感情があり、あなたと同じようにコスプレの世界が大好きで、
あなたと同じようにお金と時間を費やして、長い時間をかけて技術を磨き、撮影して写真を
送ってくれたのだ。お互いに片方が欠ければ成立しない。
お互いが神なのだ。

イベントはレイヤーさんだけのものではないし、カメラマンだけのものではない。
撮る側・取られる側という違いはあっても、同じアニメやゲームが好きな仲間。
お互いに尊重し合える関係でありたい。




どうしても面倒なら知り合いだけの撮影にするか、いっそスケッチブックに
「撮影ありがとうございます。お写真はDMで送ってください」
「写真の無断使用を禁じます。無断使用の場合10万円を請求させていただきます」

とでも書いて、それを手に持って撮影してもらえばいい。
「あなたはこれを撮影し、理解しましたよね?」と。

そこにどれほどのカメラマンが並び写真を送ってくれるかはわからないけど、
後になって嫌な気分になるくらいならそのくらい自分でやったほうがいい。

逆にありがたいのはこんな感じ。
「撮影ありがとうございます。お写真はDMで送ってください」
「お写真を送っていただけましたら、SNS等で自由に使っていただいてOKです」
※半目写真の使用、写真の販売、なりすまし等を除きます。

私は写真を送ってくれたら嬉しい。だから送ってくれた人は好きに発表していいですよ!と。
このくらいのバランスが丁度いいように思う。


人はみな、何かを成し遂げたい!何かを作りたい!何者かになりたい!いいねされたい!
と思う気持ちを持っていて、逆にその気持ちを抑え付けられて自由を奪われたりすればストレスを
抱くように出来ている。

ぼくたちカメラマンは「撮らせてもらって当たり前」とは思わないけど、自由がなさすぎると
自己肯定感が下がってこの世界が嫌になってしまう。そういうところを少し考えていただけたら嬉しい。



これを読んで「なるほど。自分ばかりでもよくないな」と思う人もいるかもしれないし
「は~~~!?何言ってくれちゃってんの?」と思う人がいてもいい。

考え方の違いを指摘して他人を否定・攻撃し、正義を押し付けるのは簡単だ。
特に近年のtwitterはこういうイキリが横行するようになった。
自分だけが正しいと思い込み、頭ごなしに攻撃し、正義をぶつけて相手をやっつけるのが
気持よくなってしまう。そこに敬意も尊重もない。

でも相手の考えを尊重し、お互いがメリットを享受できる世界が望ましいとぼくは思う。
100点満点じゃなくてもいい。ミスやグレーがあってもいいのだ。

今回は長文になりましたが、少しでもこの世界からぶつかり合いが減ったらいいなと思います。
読んでいただきましてありがとうございます。



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