ファスト映画と本要約チャンネル

Youtube

先日、ファスト映画を公開していた3人が逮捕された。
被害は推計956億円というところからすると、何やらデカい事件のように思う。
(個人的には盛った数字のようにも思う)

自分はニュースを見てファスト映画という言葉を初めて聞いたのだが、映画の映像を10分程度に
編集し、解説の音声をのせたものだ。

ファスト映画系チャンネルもほとんどのアカウントが削除されたようだが、残っている
チャンネルもあったので試しに以前見たことのある映画を視聴してみた。

ハーバードを凌駕する頭脳を持つ清掃員…映画「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」

およそ10分でストーリーがまとめられていて、主人公その他の心理描写がわかりやすく解説されている。
使われている映像は映画のまま。ここは確かに問題がありそうだけど、正直有意義なチャンネルに思えた。

誰もが映画をきちんと理解できるわけではないのだ。

概要欄を見るとどうやら「Content ID」というシステムを使い、合法的に動画を公開しているようだ。
使用が許可されている部分の映像を使っているらしい。
故に今のところ逮捕されずチャンネルも存続していると考えられる。

そこでも書かれていたけど、確かに「踊ってみた」「歌ってみた」も他人の著作物を利用したもので、
特に「踊ってみた」はオリジナルの音源が無料で何度も聞けてしまう。



また、自分はいくつかの本要約系のチャンネルを毎日のように視聴している。
ビジネスや自己啓発ジャンルの書籍を10-20分で解説するチャンネルだ。

他人の著作物のネタバレをしている、という点ではファスト映画と変わらない。
著者が「私の本を紹介してくれてありがとう」とコメント欄に現れることもあるけど、逆に
「俺の書籍のネタバレをされたら売れなくなるだろ!」と怒り出す著者がいてもおかしくない。

書籍の知識が無料で得られてしまうのだ。しかもものの10数分で!!
書店に出かけて立ち読みするよりはるかに手っ取り早い。

こんなに有益なことがあるだろうか…。
自分自身、動画を視聴して「この本はだいたいわかった」となって買わない場合もあれば
「自分で読んでみたい!」となってAmazonで購入する場合もある。
逆に気になる書籍をAmazonで見つけたら、まずYoutubeで検索してしまう。



最近は、概要欄に「出版社の許可を得て動画を公開しています」と書いているチャンネルも出てきた。
今まで当たり前に視聴してきたけど、実はこの手のチャンネルも決して安全とは言い難い。
いつ著者に訴えられてもおかしくないように思うけど、世の中このくらいのグレーは認めてほしいところ。

映画、書籍、音楽、Youtube、スマホアプリ、コンテンツの数が膨大に増える一方で
それらをすべて楽しむには人生は短すぎる。



■棗:カレンちゃん
■Canon EOS RP + RF50mmF1.2L USM
■acosta!マルシェ 池袋サンシャイン 2021.06.26

※掲載に問題がありましたらtwitterのDMにてお知らせください。


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